世界の大手出版社の導入事例から見る、AMPの有用性とAMPでのページ制作のススメ
Googleはスマホなどのモバイル端末でのウェブページ閲覧をより快適なものにするため、2015年10月にAMPプロジェクト(Accelerated Mobile Pages Project)を公開しました。現在ではBBC、ウォールストリートジャーナル、ニューヨークタイムズ、毎日新聞、産経デジタル、朝日新聞、日刊スポーツをはじめとした国内外の大手出版社に加え、TwitterやLINEといったプラットフォームの参画も発表されています。ここではAMP導入によってどのような結果が得られたのかのケーススタディをAMP公式ページから紹介します。
ワシントンポストの導入事例
ワシントンポストは1877年創刊のアメリカ・ワシントンDCの新聞です。ワシントンポストでは55%のユーザーがスマホ等のモバイル端末からアクセスしているそうですが、ウェブサイトをAMP化することで
- ウェブサイトの平均読み込み時間が0.4秒となり、88%の高速化に成功した
- 一週間以内にサイトへ再訪するユーザーが、AMP導入により23%増加した
ようです。ページの読み込みに3秒以上かかると40%のユーザーがそのサイトの訪問を諦めてしまう という調査結果もあるとおり、ページ読み込みの高速化はユーザーの獲得に必要不可欠な要素だといえます。
ギズモードの導入事例
ギズモードはデザイン、テクノロジー、サイエンスフィクションに関するブログを発信するメディアです。ギズモードでは2016年9月の時点で24,000ページ以上をAMPページで配信し、毎日100,000訪問を得ている中で、
- AMPページでは通常ページよりも3倍の速度で読み込まれる
- AMPページと通常ページ合わせると新規ユーザーは50%を下回るが、AMPページに訪問するユーザーに限ると新規ユーザーは80%を超える
- 各ページビューでインプレッションが50%増加した
そうです。ページ読み込みの速いAMPページを配信することで、新規ユーザーの獲得に貢献していることがうかがえます。
ワイアードの導入事例
ワイアードはテクノロジーとそれに政治・文化・経済への影響を報じる、サンフランシスコを拠点とした出版社です。ワイアードでは過去24年のアーカイブ、100,000記事以上をAMP対応したことで
- 検索結果からのクリック率が25%増加した
- トップニュースのAMPカルーセルで表示される記事内での広告のクリック率が63%増加した
ことが明らかにされました。広告のクリック率は広告収入に直結するため、AMP導入により広告収入も増えることがこの結果から読み取れます。
スレートの導入事例
スレートは元々はマイクロソフトがマイクロソフトネットワーク(MSN)の一部として立ち上げたオンライン雑誌です。スレートではAMP導入で
- Google検索からの毎月のユニークユーザー数44%増加した
- 月々のユニークユーザーあたりのサイト訪問回数が73%増加した
ことが報告されています。またアンドロイドアプリを制作する際に、すでに導入したAMPページを再利用することで年間85,000ドル(約980万円)分の開発リソースを削減できたことを報告しています。AMPはウェブページだけではなくアプリでも使用することができるため、ウェブやネイティブアプリといった異なるプラットフォームを利用する場合にも有効なことが示されています。
まとめ
ここでは出版社の例を取り上げましたが、この他にも広告配信をするプラットフォームでもAMP導入によってクリック率を改善した事例が紹介されています。全ユーザーの半数以上がスマホなどのモバイル端末からウェブにアクセスしている今、ホームページ制作にAMPを導入し、より高速なウェブ閲覧をユーザーに提供することはサイトオーナーにとって必要不可欠となっています。まだスマホ向けに最適化されたウェブサイトをおもちでない方、またはスマホ向けサイトそのものがない方はこの機会にAMPでホームページ制作を依頼されることをオススメします。YUKiYURi WEBではAMPを導入したウェブページ制作の依頼を受け付けておりますので、ぜひご相談ください。